医療

【膝の病態鑑別が苦手な治療家、セラピスト必見!膝の滑膜ひだ障害を理解するための3つのポイント

 

おはようございます。

セラピスト診断学研究所の元原です!

今日は、

「膝の滑膜ひだ障害を理解するための3つのポイント」

についてわかりやすく、3つのポイントでお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
①膝蓋骨と大腿骨間に存在する
②膝の屈伸時、階段の昇り時に痛む
③誘発テストで確認する

滑膜ひだ障害またはタナ障害は、時々耳にすることがありますが、
その詳しい病態や見分け方に、悩む方は少なくないと想っています。

ロッキングや痛みが改善しない場合、関節鏡手術に至るケースもありますが、
滑膜切除自体は難しいことでなく、内視鏡を膝に差し込んでからおよそ5分以内で終わることが多いです。

数ある膝の痛みの中の、滑膜ひだ障害の病態鑑別に大切なポイントをお伝えします。

①膝蓋骨と大腿骨間に存在する

滑膜ひだ(タナ)とは膝の膝蓋骨の主に内側に存在する滑膜状のヒダのことです。
そのままですね。

滑膜状ひだは、関節包内にあり成長の過程で形成されるものですが、
関節包の成熟に伴い、縮小または消失します。

ですが、100%完全に消失するケースはほとんどなく、日本人の約60%以上の人に残存するといわれています。
また、あまり多くはありませんが、内側だけでなく外側にも滑膜ひだがある方がおられます。

『どれほどの大きさで、どんなカタチで残っているか』
を4つに分類した榊原分類があります。

この内、C、Dタイプに症状が出現することが多いです。

内視鏡で滑膜ひだを視ると本当に薄い膜が、膝蓋骨と大腿骨の間に確かに存在しています。
通常、真っ白く綺麗な組織なんですが、症状の経過が長期化している症例に関しては、
炎症を起こし赤みを帯び、腫れぼったくなっているものもあります。

②膝の屈伸時、階段の昇り時に痛む

滑膜ひだが原因となり痛みを誘発する際の主な場面は、

・スポーツなどで激しく走ったりジャンプをしたり
・階段の昇り降り特に登っている時など

「下肢に負荷がかかった状態での膝の屈伸時」です。

大腿四頭筋が収縮した状態で、膝関節の曲げ伸ばしを行うと、膝蓋骨が大腿骨関節面に押し付けられるかたちになります。
その際に、滑膜ひだが大腿骨と膝蓋骨の間に干渉してしまい痛みを誘発します。

『膝前面痛』と表現されるように、膝のお皿側の痛みを訴える症例には、
いわゆるジャンパーズニーや、膝蓋大腿関節症 、PF OCD など見逃してはいけない病態も数多くあります。

それらももちろん理解した上で

「スポーツをしている時にお皿の下が痛い」
「階段の上り下りでお皿の前側が痛む」

という訴えには滑膜ひだ障害も選択肢に入れておきましょう。

 

③誘発テストで確認する

鑑別するべき病態はいくつかあって、滑膜ひだ障害とその他を見分けるために有効な手段が『疼痛誘発テスト』です。

患者さんにベッドの上に仰向けで寝てもらい、膝を軽度屈曲位(30°くらい)にした状態で、
検者は痛みがあるお皿の内側に指を当て、他動的に膝を伸展させます。

その際にコクっというクリック音があったり、痛みを訴えたりすると誘発テスト陽性です。

このテストは、滑膜ひだをピンポイントで狙っていくテストなので、疼痛の再現性は高いと考えています。
ただ抑えるポイントを間違えてしまうと、脂肪体も刺激してしまうことになりますので、
脂肪体との鑑別がうやむやになってしまいます。

膝蓋骨と大腿骨の隙間にきちんと指が置けるように練習してみてください。

余談ですが、膝の滑膜ひだは成長過程の遺残組織なので、手術で取ってしまってもスポーツや
生活にさほど支障はありません。

私が勤めていた整形外科では、半月板損傷を疑う症例には滑膜ひだ障害の疼痛誘発テストも併せて行い、
半月板損傷の手術に至る症例については、滑膜ひだ障害の疼痛誘発テスト陽性であれば同時に切除を行なっていました。

滑膜ひだ障害単独の症状であれば、炎症を強く抑えるためのステロイド注射等で軽快することも多いです。
徒手的に治療していて難渋している滑膜ひだ障害の症例には、信頼できる医療機関での注射治療も
選択肢に入れておいて良いかなと思っています。

 

お分かりいただけましたでしょうか。
本日のテーマ、「膝の滑膜ひだ障害を理解するための3つのポイント」について まとめてみました。

⇓今回の記事をまとめたYouTubeはコチラから⇓

 

 

 

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